清掃会社の顧客台帳・現場台帳の作り方
複数現場と作業を混同しない整理例
顧客台帳は「契約・連絡する相手」、現場台帳は「清掃する場所」を整理します。予定表はその現場の作業ごとに作り、名前だけでなく管理IDで対応を確認できるようにします。
この記事は台帳を設計するための項目例です。以下の会社・現場・IDはすべて架空で、配布中のExcelに独立した顧客台帳シートや現場台帳シートが付属するという意味ではありません。
1. 顧客と現場を分ける理由
一つの管理会社から、複数の建物の清掃を受託する場合があります。さらに契約窓口・日程調整窓口・請求窓口が異なることもあります。「会社名・担当者・現場」を一つの欄に詰めると、連絡先変更のたびにどこを直すか分からなくなります。
基本は、顧客情報、現場情報、現場ごとの定期作業の3種類です。顧客名が同じだから予定をまとめるのではなく、作業の周期が異なれば予定を分けます。
2. 台帳に残す項目
| 台帳 | 項目例 | 目的 |
|---|---|---|
| 顧客 | 顧客ID・正式名称・契約窓口・請求窓口・取引状態 | どの相手との取引か特定する |
| 現場 | 現場ID・顧客ID・現場名・所在地・日程調整窓口 | どこで、誰と調整するか分ける |
| 定期作業 | 作業管理ID・現場ID・作業内容・周期・次回予定・案内状況 | 作業ごとの予定を追う |
一人で少数案件を管理するなら、最初から複雑な台帳を作る必要はありません。繰り返し修正する情報が増えたときに、顧客と現場を別の一覧にすることを検討します。
連絡先は「用途」も残す
電話番号やメールアドレスには、契約相談・当日の入館・日程調整など、用途を添えます。誰でも連絡できる窓口なのか、特定の担当者だけが使う窓口なのかも社内で揃えます。
鍵の暗証番号などを、広く共有する備考欄に混ぜないようにします。閲覧できる人と保管場所を分け、業務上必要な情報に絞って管理してください。
3. 一つの顧客に複数現場がある記入例
| 顧客ID | 顧客名 | 現場ID | 現場名 |
|---|---|---|---|
| C-001 | 青葉管理 | S-001 | 青葉ビル |
| C-001 | 青葉管理 | S-002 | 若葉ビル |
| C-002 | みどり管理 | S-003 | 青葉ビル別館 |
名前が似ていても、所在地や契約先が違えば別の現場です。次に、現場IDに作業を対応させます。
| 作業管理ID | 現場ID | 作業 | 周期の例 |
|---|---|---|---|
| J-001 | S-001 | 床面清掃 | 6か月 |
| J-002 | S-001 | ガラス清掃 | 12か月 |
| J-003 | S-002 | 床面清掃 | 3か月 |
周期は説明用の例であり、推奨頻度ではありません。契約に合わせて入力します。IDは社内で重複しないように割り当て、一度使ったIDを別の現場へ使い回さない運用にします。
4. 変更時に更新する場所を決める
- 担当者変更:連絡先と用途を更新し、未完了の調整案件の引き継ぎ先を確認します。
- 現場名変更:同じ現場ならIDを維持し、必要に応じて旧名称を残します。
- 契約先変更:過去の履歴まで新しい顧客に置き換えず、いつから誰との契約かを確認します。
- 作業追加:別周期で管理するなら新しい作業の予定を作ります。
- 取引終了:今後の案内対象と、保存する履歴を分けます。
更新する人と確認日を決め、複数の「最新版」を作らないようにします。ソフトへ移す予定がある場合も、まずIDと表記を整理しておくと、移行前の照合に使えます。
5. 今ある予定表で始めるなら
現時点で台帳を分けるほど案件が多くなければ、予定表の顧客名・現場名・作業名を揃えるところから始められます。配布中の無料Excelは、顧客と現場を各作業行に記入する形式です。この記事の3台帳を自動で連携する機能はありません。
全体の流れは定期清掃の予定管理ガイドにまとめています。担当者間の共有を仕組みで整えたい場合は、管理ソフトの選び方もご覧ください。
あわせて読む:複数現場の清掃予定を管理する方法